仕事の関係で2週続けて山に登れず、3週目の久しぶりの山歩きとなりました。今日は昨年も同時期に登った東武鉄道主催「梅の香りと大高取山ハイキング会」です。
天気は昨夜までの雨も上がり、時折日も射す暖かい朝になりました。今回も越生(おごせ)駅から歩いて数分の法恩寺境内が受付会場です。8時半ごろから並び始めた参加者の列はいつしか境内を飛び出すほどの長さになり、周辺に迷惑をかけるので若干早めのスタートが切られました。季節柄、汗を掻く山登りだと経験で分かっていたので、最初からジャケットを脱ぎ、タオルを首に巻いてのスタートです。
コースはいきなり世界無名戦士の墓への急な上りになります。ウォーミングアップの無いいきなりの急勾配は脚に堪えます。世界無名戦士の墓は第二次世界大戦で亡くなられた将兵の冥福を祈って昭和三十年に完成した白亜の霊廟で、霊廟までの歩幅の合わない階段に調子を狂わされます。霊廟を抜けると、大高取山の中腹、西山高取への相当に急な上りになります。把握していませんが、今回は相当多数のハイカーのエントリーがされてるようで、山道は追い越しも小休止もできないほどの人の波です。そうこうするうちに一汗も二汗も掻いてやっとのことで西山高取の休憩ポイントに到着しました。
タバコを1本燻らせるとコースに戻ります。コースは一旦下りになりますが、暫くすると今度は大高取山への更に斜度を増した上り坂が待っています。途中、コースは大高取山への直登ルートと幕岩展望台への寄り道ルートに分かれています。かなり遠回りになりますが、私は寄り道ルートを選択し、越生の眺望を楽しみながら歩みを進めることにしました。
寄り道をしたことにより大高取山への上りは更に険しさと距離を増し、汗を滴らせながら一歩一歩息を切らして大高取分岐を目指します。コースの最高点大高取分岐では数多くのハイカーが小休止若しくは早めの昼食をとっていましたが、私は昼食はゴールで取る事にし先を急ぎます。
ここからは全て下りとなります。が、急な上りがあれば後は急な下りです。昨夜までの雨でぬかるんだ山道は、数多くのハイカーの足の運びを鈍らせ、且つ滑らせて、そこかしこで大渋滞を引き起こしていました。私の靴にもストックにもベットリと赤土が付着し、思うように制動が効きません。万が一ここでスリップしたら、この山道に取り付いているハイカーを巻き込んで将棋倒しになることは必至です。皆さんに迷惑をかけないよう、かなり冷や汗物の下りと相成ったのでした。
山を下り切ると里の家々が立ち並ぶ舗装道路歩きとなります。歩くこと30分、ようやくゴールの越生梅林に到着です。昨年と比べると寒波の影響でしょうか、花の付が芳しくなく、お祭り騒ぎの喧騒も小さく、チョッと寂しい梅祭り風景でした。
若干の食料と屋台のおでんでお腹を満たすと、約3キロ先の越生駅を目指します。この頃から暗雲が垂れ込め始め、風が冷たくなってきました。天気予報通り寒波の襲来の予感です。ジャケットを再び着込むと足早に帰路を急いだのでした。