風邪をこじらせてしまいましたが、カタクリの花の魅力には勝てません。若干体調不良なものの元気を振り絞っての参加です。今日は東武鉄道主催「カタクリとニリンソウ観賞ハイキング会」です。マスクとサングラスとキャップ帽でまるで銀行強盗のような井出達になってしまいました。
天気はほぼ快晴に近い天気ですが、風はまだ冷たく日陰に入るとかなり寒い状況です。東上線「つきのわ」駅に集合し始めた参加者もいつしか長蛇の列となり、若干早めの受付が開始されました。今回は協賛企業からの飲料水の差し入れもあり、それを頂いてからのスタートです。
何度か歩いた道だけにルートは頭に入っています。水温む都幾川(ときかわ)に架かる月田橋 を渡って桜並木の土手を歩きます。既に桜の開花宣言は出ているものの土手の桜の並木の蕾はまだ固く、案外この地は冬場寒かったのでしょうか、1本として咲く気配が感じられません。しかし潔い桜のことです、この週末そして来週にかけてパッと咲いてパッと散ることでしょう。
道は桜並木の土手を抜け、平安時代初期の延暦年間に坂上田村麻呂が宇佐八幡の御霊を迎えて祀ったと伝えられている「鎌形八幡神社」を左手に見て嵐山渓谷方面への山里歩きになります。まばゆいばかりの太陽の下のウォーキングです。じっとりと汗ばんできたジャケットを脱ぎ捨て夏用のベストで歩きますが、直接肌に触れる風はまだ冷たく背を丸めながらのウォーキングです。
山里から緑濃い森の中へと道は続いています。森の中を下りきると渓谷の緩やかな流れにぶつかります。特に雪解け水を集めた川ではないのですが、流れは穏やかで既に春の風情そのものです。しかし、陰った川面はかなり寒く、何時もなら休憩ポイントとなるここで休憩を取る方は皆無でした。渓流に架かる木橋を渡りチョッとした上りを体感すると直ぐに「武蔵嵐山公園」に着きます。ここでは早めのお弁当を広げるグループも数多く、かなり賑わっていました。今回の参加者は主催者の発表で2000余人とのこと。私も隅っこに腰を下ろし、しばしの煙草タイムとしました。
コースは渓谷の森を抜け、槻川(つきかわ)に沿って歩く平坦な道になります。私がお気に入りに掲げている部分がここにあります。緑豊かな物見山、仙元山を左手に見ながらその麓の広大な山里を歩くコースです。自然と人間が上手く調和して生きている様子が印象的で、老後の永住すら考えたくなるほどです。しかし、都市化の波はここにまで押し寄せてきています。昨年の秋に訪れた時から仙元山の一部が無残にも切り開かれ濃い緑の中に茶色の傷跡を露呈するようになって来ていたからです。今回はその傷口がさらに大きくなっていて、如何ともし難いジレンマと自然環境の破壊に非常に大きな憂慮感を感じずにはいられませんでした。地域行政が本地域の自然環境保護に力を注ぐことを一つの目的とするならば、その行政が何らかの歯止めをかけない限り、心の古里の存在は過去の物語で終わってしまうことになることでしょう。
さてコースも終盤に入り、目的のカタクリとニリンソウの群生地に入ります。まずは「アズマイチゲ」の白い花がお出迎えですが、いずれの花もしな垂れて下を向いており元気がありません。昨年の4月3日の同じイベントの際はわが世の春とばかり咲き誇っていた目的のカタクリの花は、チョッと時期が早いのか残念ながらまだまだ多くが固い蕾のままです。一部には既に開花したカタクリもありますが、コース全体に立ち入り禁止のロープが張り巡らしてあり、好アングルからカメラで狙うことができません。
結局、ロープの外から大勢の観光客の肩越しに無理な姿勢でズームで狙うため、如何に手ぶれ補正装置の付いたカメラでもいささかブレてしまいます。一年間逢えなかった恋人に再会した喜びも束の間、思い出に撮った記念写真を現像してみたら恋人の顔がボケていた時のような大きなショックでした。また、売りの「ニリンソウ」にただの一本さえも巡り逢えなかったのも残念でした。
ゴールは群生地から程近い「埼玉伝統工芸会館」です。折しも地域のお祭りの真っ最中で、相当数の屋台が立ち並んでいます。私は暖かい蕎麦で簡単な昼食をとり、一服燻らせると、本来のゴール「小川町駅」に向けて更に30分のウォーキングのスタートを切ったのでした。
今回は悪条件が重なり写真撮影に失敗してしまいましたが、次回4月9日の西武鉄道のカタクリを愛でるイベントにも出かける予定にしています。今度こそは体調管理をしっかりして出かけたいと思っていますが、逆にカタクリの花が散ってしまわないことを願っているところです。
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